看板さんに願いを乗せて。

記憶の水晶を覗く。(txt)




街でテロ騒ぎがあったらしい。
私はそこに居合わせなかったけど...
とっても酷い爆発が二つだか三つだか続いたって。
たくさんの人が怪我をしちゃったり大変だって聞いたから、
少しでも元気付けようと公演をした帰り道。

思いつきで聖堂に行ってみたんだ。
そして神様にお祈りしてきたの。

がぁらのみんなが元気でいられるように。
幸せでいられるように。

お父さんやお母さんがやるみたいに、思いっきり両手を打ち合わせて祈願して。
神様が寝てても、起きて私の声をきいてくれるように、ね。


そしてそこで会ったのがセタンサ。
声がでない呪い？と三回に一回は転んじゃう呪い？にかなり苦しんでる人。
セタンサの声が出るようになるために、依頼を受けたんだ。
がんばって銀貨２０枚分、なんとかしなきゃ。

魔法のランプ。

色々準備が必要だなー。





◆山頂の大聖堂◆

　　　　...セタンサ...サクラ...

小さなナイトと大きなナイト。

記憶の水晶を覗く。(txt)




クラブの整備をしようと思って、なるべく人がいないところを探したの。
結局腰を落ち着けたのは森の中。
大きな樹の根に座らせてもらって作業開始。

そしたら突然現われたのは大きな大きな騎士さん。
実はそれは、この前酒場であったジンが作ったゴーレムなんだって。
名前はバッシュさん。
...なんとなく、すごい大きさだから“さん”をつけてみたり。
それからアルちゃんっていう小さな小さな騎士さんも見せてくれたの。
とっても可愛いんだー。

目差せ銀貨２０枚。
すっごく大変な目標だけど...約束だからね？

いつでもどこでも冷静に。
それがジンからのアドバイス。

冷静に...。

だれか、私が冷静な人間になれるって方に銀貨２０枚を賭けてくれる人いないかなぁ？




◆エルフの森◆

　　　　　　...ジン...サクラ...

シンデレラのかぼちゃ。

記憶の水晶を覗く。(txt)



真夜中。
お部屋から外を見ていたらなんだかうずうずしてきちゃって、シャオはまた屋敷を抜け出したの。
でも室内と違って外はとっても寒くって...
耐えられなくて、大図書館に入ってみましたの。

シャオが読んでいたのは『人魚姫』というお話。
“陸の世界に憧れている人魚姫”が、シャオの興味をひいたのですわ。

そしてそこでお逢いしたのがミハイル。
キカイというものを研究している学者さんなのですって。
とてもそんな風には見えなかったのだけれど、ね（笑）

ミハイルはシャオを“馬のいないかぼちゃの馬車”にのせてくださったの。
一緒に綺麗な月をみようと、誰もいない夜道を二人だけで
あの鉄の塊で走るのはとっても気分がいいものでしたわ。





◇がぁら大図書館◇

　　　...ミハイル...シャオリルティ...

甘くて苦い楓蜜のお話。

記憶の水晶を覗く。(txt)



遺跡から帰ってきて、まず向かったのはやっぱり酒場。
念願のスパゲッティも食べて、でもからかう相手もいないから頭に浮かぶのは嫌なことばっかり。
私らしくないって、よくわかってるんだけど、ね。
テンションあげようと思って、マスターにパフェを注文してみた。

そしたら直後、現われたのはメープル。
相変わらず、フツーに登場できない子（笑）
そして 相変わらず、とってもとっても優しい子。
それから酒場が混みすぎて席がない人を私たちがいたテーブルに誘って。
名前をきけなかったんだけど、すごく大人な考えの人だったな。



私はただの大道芸人だし、出来ることっていったらやぱり、みんなを笑顔にすることだと思う。
ていうか、そうであってほしい。
だから今は出来ることから頑張ろう。
二人のおかげで、そう思えるようになったよ。
だから、すっごくすっごく、ありがとう。



◇冒険者達の酒場◇

　　　　　...ジン...メープル...サクラ...

月夜と桜と闇を裂く光。

遺跡の冒険は終わり。
なんだか、私の大切なものとか大事にしたいものがはっきりしたなーって思う。
ウェルをはじめに、いっぱい迷惑をかけちゃった人達に、
ごめんなさいとありがとう。

ピエール。
ネックレスをありがとう。
ウェルとおそろいなんてすごくうれしいな。
ピエールっていうクラウンがいたことは絶対忘れないよ？
ピエールみたいに、いつか私も桜を舞わせるマジックをやってみたいな。




◇古代王国の遺跡◇

　　　　...サタナエル...道化師ピエール...ネックレス...ユカウェル...サクラ...